2026/06/23(火)
重症な変形性ひざ関節症とは?
どうも、東京ひざ痛専門整体院 京四郎 院長の鈴木です。
本日は変形性ひざ関節症の軽症だとか、重症だとか、重症度やレベルについてお話ししたいと思います。
まず、基本的には、医療機関のレントゲンなどでひざ関節の隙間(大腿骨と脛骨の間)がどれくらい空いているか?などから判断します。
色々な分類法がありますが、ケルグレンローレンス分類というのが世界的に有名で、
皆さんのレントゲン画像を医師がケルグレンローレンス分類に当てはめて評価します。
「隙間が減ってますね」
「軟骨が潰れちゃってます」
「骨に棘があります」
など言われたことはありませんか?
今日のブログのタイトルでもある「重症かどうか」についてですが

この画像にも記載のある「関節裂隙」「骨棘」「骨硬化」で判断されます。
関節裂隙
↓
関節の隙間です。O脚やX脚に伴って、減少してきます。
骨棘
↓
膝の関節に限ったことではありませんが
骨というのは良くぶつかる場所に「ココは危険だからもっと骨を分厚くしよう」という指令が出ます。
その結果、この棘が出てきます。この棘はあくまで骨なので、これが折れると骨折と同じ痛みを伴います。
骨硬化
↓
正常な関節では、軟骨がクッションの役割の担ってくれていますが
加齢、肥満、過去に生じた半月板損傷、前十字靭帯損傷などによって
荷重を分散してくれる機能が衰えます。すると軟骨下骨という骨にダイレクトに体重がかかるようになるので、
やはりこれもカラダが自然に「ココは危険だ、骨を分厚くしよう」と指令を出すので、
骨芽細胞という骨を造る細胞が活性化して、レントゲンで濃く見えるということです。
この3つ「関節裂隙」「骨棘」「骨硬化」で
レントゲン上は
重症度が決まります。
ココまで聞くと、
「あ、私は重症なんだ」
「手術しかないんだ」
そう思われても不思議ではありません。
しかし
私が今までYoutubeなどでしつこーくしつこーく言ってきたのが、
どんなにケルグレンローレンス分類で膝の重症度が高くても
だから痛みが強い、症状が重症だ、
というわけではありません!!
ココは大きく矛盾します。
先に色々知りたい方は以下の動画を先にご覧ください。
さて、ココまで動画をご覧になった方はもうわかるかもしれませんが、
軟骨には痛みを脳に伝える感覚受容器と言われるセンサーがありません。
つまり、軟骨がどれほど減っても痛みが出ることはないです。
なので、加齢だから、軟骨ないから、肥満だから、
それだけの理由で皆さんが重症かどうかを決める理由にはなりません。
あくまでその重症度は画像所見から見た重症度です。
では、何が本当の重症度を決めるか?ですが、
ココからが本題です。
ラテラルスラスト
これがあるかどうかです。
これは歩行時のある現象のことを指しますが、
変形性膝関節症の方は歩く時に、特に体重が最もかかるタイミングで
膝下の骨、脛骨がガタンと外側に揺れます。この現象ことを「ラテラルスラスト」と言います。
残念ながら、これを放置しておくと変形の悪化は加速します。

この画像で言っている内側型の変形性膝関節症とは
O脚傾向にある変形性膝関節症のことです。ほとんどの日本人は外側ではなく内側です。
歩くだけで、重力に拮抗するだけで、かなりのストレスが膝にかかります。
これは程度にもよりますが、筋力トレーニングだけでは止めることは難しく、
ひざ痛専用のインソールが必要です。
インソール製作者は義肢装具士よりも
歩行を見て、ラテラルスラストがあるかどうかが判断できる理学療法士に作成してもらうのが良いでしょう。
次に重症度を決めるのは
「膝蓋下脂肪体」
です。
これは膝関節の中に存在し、膝の屈伸に伴い移動する脂肪組織のことです。体重に関係なく、全員の膝関節の中にあります。そして、
変形性膝関節症の方はこの膝蓋下脂肪体が肥大、線維化することがわかっています。
Michele Favero ら:“Infrapatellar fat pad features in osteoarthritis: a histopathological and molecular study”,Rheumatology, Favero et al., 2017.
この膝蓋下脂肪体についてご存知ない方はまずこちらの動画を参考にしてください。
この脂肪は膝の中でも特に痛みを出す組織なので、
膝関節の狭い空間でこの脂肪が大きくなり、圧力がかかり続けると、それはもうとても痛いです。
特に体重を乗せた時、荷重時に痛みを引き起こす可能性があります。

さて、さらに膝の重症度に関与するのが、
「半月板」
です。
意外と知られていませんが、実は半月板も軟骨なんです。
変形性膝関節症になると、当然半月板は常に圧迫、摩擦、捻転ストレスがかかるので、
トラブルを起こします。
実際、変形性膝関節症のほとんどに半月板変性や損傷を伴っていると言われています。
正確にはエコーやMRIと撮影しないと判断できませんので、医師は「変形してるね」で終わりだと思いますが、
実際には変形性膝関節症だから痛い、ではなく半月板損傷で痛い。
は可能性として十分考えられます。
特にRed-red zoneと呼ばれる半月板の外縁は血流も神経分布もあり、他の半月板のポイントと比較して
とても痛みがあることで有名です。
この半月板ですが、O脚やX脚などによってラテラルスラストが起こると
「逸脱」と言って、骨からずり落ちようとする外力が生じます。
「半月板逸脱」とよく言いますが、これが半月板の状態を悪化させ、結果的に痛みにつながることがあります。
荷重時の痛みや膝のつまり感、引っ掛かり感が強い方は該当するかもしれません。

さて、最後に、
「筋肉や筋膜の癒着」
です。
正直、脂肪体の肥大、半月板のトラブルが強く、歩くのも大変で、10分も連続して歩けない、という方は
ケルグレンローレンス以外の重症度を検討しても、手術の方が予後が良いかもしれません。
というのも、組織の増殖や半月板のトラブルは私たち施術のプロにはどうにもできないからです。
しかし、筋肉や筋膜の癒着、トラブルであれば、十分改善可能です。
実際、ケルグレンローレンスグレード4(末期)と診断された方々でも、当院の施術を通じて改善した方が多くおられます。この方々は多少の炎症所見はあれど、主な痛みの原因が筋肉や筋膜でした。
例えば、O脚を例に例えてみると、
O脚になればなるほど、大腿部の外側の筋肉が伸ばされ、内側の筋肉が縮まります。
代表的なものが「大腿筋膜腰筋・腸脛靭帯」や「外側広筋」です。
これらは主に伸張痛を引き起こすので、緩めてあげれば改善する可能性は高いです。
逆に内側の筋肉が縮こまり、全然使えていないので、トレーニングも交えて使えるようにしてあげれば改善します。
このようにO脚の程度による差はあるものの、筋肉や筋膜のトラブルは我々姿勢や動作をみるプロにとっては
原因を推測しやすく、すぐにアプローチ可能です。
つまり、筋肉や筋膜のトラブルがメインである変形性膝関節症の方々は
例えレントゲンでグレード4だと言われていても、理学療法士の目からすると「軽症」と判断できます。
いかがだったでしょうか?
結局、
「膝がどうなっているか」という構造の問題よりも
「なぜ、膝が痛いのか」という機能の問題が何か、
によって重症度は変わるのです。
このブログを見た方は、「医師にレントゲンで評価してもらうこと」だけで色々、今後の手術などを決めてしまうことがどれだけリスキーかわかっていただけたかと思います。
もちろん、当院では、骨切りの手術も人工膝関節全置換術の手術も否定していません。
ただ、その膝関節外科の最先端技術がふさわしい方々に届いて欲しいと思っています。ふさわしくない方には届かないでほしい。
膝のプロである当院は手術後のトラブルを抱えて、人生に光を見出せていない方々をたくさん見てきたからこそ、そう思います。
ぜひ、色々悩まれている方は今回のブログを参考にご自分の将来の舵取りをしていただければと思います。
当院に相談したい方はLINEをくだされば、いつでもOKです。

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鈴木慎祐(SHINSUKE SUZUKI)
静岡県三島市出身で息子三人、妹が二人、妻は一人。幼稚園時代からサッカーしかしてこなかった男。ポジションはMF。母子家庭で育ち、コーヒー店を営んでいた祖母と多くの時間を過ごす。好きな飲み物はウインナーコーヒーと緑茶。犬が好き。理学療法士として医療機関勤務後、2018年~東京自由が丘で当時世界に1つ存在しなかった「ひざ痛」専門整体院を周囲の反対を押し切り、開業。2023年~大好きな祖母がこの世を去り、人生を振り返る。「海外で理学療法士」の憧れを叶える為、2025年~カナダ修行、2026年帰国。6月には東京渋谷にて東京ひざ痛専門整体院 京四郎 営業再開。実はお笑い M-1グランプリ出場経験がある(予選敗退)。
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厚生労働大臣認定 理学療法士(国家資格)
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所属▶︎
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美学
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